国内美術館その2

東京都美術館と戦争画

東京都美術館は西暦1926年(大正15年)の開館以来、国展・二科展・院展・公募展・フランス現代美術などの企画展を展示する事が多く美術団体の公募展会場として親しまれいたました。

また、新聞社などの報道機関と共同で、古今東西から幅広く作品の主題や内容を選んだ 企画展を年に3〜4回開催しており、多くの人が足を運んでいます。

そのほかのもアトリエや講堂、美術雑誌の見られる美術図書室などの施設、ミュージアムショップやレストランも併設されていますが、2010年4月5日より大規模改修工事のため約2年間休館ののち、2012年4月にリニューアルオープンする予定で、エントランスの増設やエスカレーターやエレ ベータの整備、レストラン、ショップの充実、ゆとりのある展示室などハード面での改善とともに、展覧会、教育普及事業などソフト面の充実も図ります。

太平洋戦争の終結から、まもなく65回目の8月15日を迎えますが、80年以上の歴史を持つ東京都美術館は、戦時中も休館することなく展覧会が開催されていました。

なかでも特徴的だったのが、戦争を題材とした展覧会で、具体的には1939年(昭和14)の「聖戦美術展」、42年、43年の「大東亜戦争美術展」、43年の「国民総力決戦美術展」(写真)、44年、45年の「陸軍美術展」などです。

これらの展覧会では、当時の陸海軍が画家たちに公式に委託して描かせた、いわゆる「作戦記録画」を中心とする戦争画が多数展示され、その数は絵画作品だけでおよそ2,200点余にも及びます。

しかし、45年8 月の敗戦後、戦争画の多くは処分されてしまったのか、現物確認できるものはそれほど多くありません。